会報2018-3 43号 クツワムシ号
クツワムシ(轡虫) 学名:Mecopoda nipponensis
夏から秋にかけて草むらで「ガチャガチャ」と大きな声で鳴く。この声が轡(くつわ)という馬の口に着ける器具が鳴る音に似ている事からこの名が付いた。北は関東から南は九州まで分布する。キリギリス亜目に分類されるが、肉食性の種が多いこのグループでは珍しく草食性で、クズを主な食草とする。これはクズ等のマメ科植物にはタンパク質が多く含まれている為、供給の安定する植物を選んだと言われている。体が大きい事から外敵に見つかりやすく飛翔能力も乏しい事や、生息地もクズの群落に限定される為環境開発にも弱く数が減少している。(深沢大地)